私のお店では、
平日のランチを950円でご提供しています。内容はカレーとナンだけ。
定食屋さんやファミレスのランチだったら600円〜700円台。500円以下でがんばっているお店もありますよね。また、同業のインド料理店でも特に都内では、700円〜800円台で副菜や飲み物もついていたり、さらには食べ放題なんてお店もあります。
私のお店、
所在地が銀座のような一等地なわけでもないのにランチの価格だけで見たら安くないというか、ぶっちゃけ高いと思うんですよ。
価格のことだけ考えれば、材料を安いものに変更してコストダウンすれば、前述のような価格でのランチメニューのご提供は可能なんです。
でも、どうしても生肉を使用する(冷凍ものは使用しない)という点に関して妥協することができません。野菜も冷凍物を使用すればかなりのコストダウンになることは間違いないですが、やはり妥協することができません。
新鮮な食材にこだわってしまうと、どうしても原価がUPしてしまいます。自分が食べたいと思う料理を、おいしいインド料理をと思うとどうしてもその点だけは譲れないです。
私も50歳になりまして、これからの人生で死ぬまであと何回食事を摂るのだろうかと考えると、1回でも無駄にしたくないと思うんです。そして、最近は新鮮でないものを食べると体の調子が悪くなってしまいます。そのため外出先などでよさそうな食事に出会えない場合は1食抜いてしまうことも多いです。
本当は、お店のキッチンはオープンキッチンにしたかったんです。その方が厨房の緊張感も上がりますし、なにしろ愚直に丁寧に仕事しているところをお客様にぜひ見ていただきたかったからです。しかしながら、店舗の構造上オープンキッチンは断念しました。
料理人の仕事に手間がかかる点はある意味どうでもいいんですが、やはり材料の原価については企業努力にも限界があります。努力しながらも尚、これからも頑固にがんばっていきます!!!
不景気だと毎日ニュースでも、レイオフの話も多く厳しい状況だとは思うんです。クリスマスも「おうちごはん」が増え、外食産業には厳しい冬となるという噂ですが、それでも私は「質」にこだわりたいと思います。
うちのお店の
料理人は家族だけです。以前はコックさんを頼んで
いたこともあったんですが、今は家族以外はいません。信頼のおける人がなかなかみつからないというのもあるのですが、うちの厨房の仕事はものすごく面倒なんですよ。だからすぐに辞めてしまう。もっと楽な仕事(店)がいいってことです。仕事が楽でも、面倒でも給料は一緒ですからその気持ちも理解できます。
どのように面倒なのかカレーを例にご説明いたしますと、カレーを
オーダーがくるたびにいちいち作っているインド料理屋はあまりないと思います。
通常は1回で1週間分ぐらいをまとめて作って、オーダーが来るたびに温めて出すというやり方が多いと思います。
場合によっては、カレーを冷凍保存。。。
本来は「温める」という行為にも相当なテクニックが必要なのです。単に温度を上げるだけなら簡単ですが。
なんだか長くてまとまりのない記事になってしまいましたが、これから先もブレることなく、私の理想とする
インド料理を追及してまいります。よろしくお願いいたします。
■食材の安全性について
食品全般の表示や、安全性に関する報道の多かった2008年です。
ラニで使っている食材の肉に関しては、
鶏肉、
ラム、
マトンは、生なので全て日本国内で飼育され、加工されたものです。
また野菜に関しても、
地元の農園から購入したものは間違いなく 国産ですし、その他野菜に関しても冷凍ものに比較すれば、 日本国産の割合が圧倒的に高いと思います。
お米はあきたこまちです。